注目の作業服ビジネス、空調服のしくみとは？
夏場の炎天下の作業中は、大量に汗をかくため脱水症状などのリスクが高くなります。企業にとっても作業員の体調を、十分配慮しなければなりません。そこで注目されているのが、夏場でも涼しく快適に作業ができる空調服です。
熱中症対策は勿論、作業効率アップの事例もあり、作業服メーカーのビジネスチャンスにもなっています。空調服の性能や種類について解説していきます。
空調服は作業服の中に小型のファンが内蔵され、服の内部に風を送り出して涼しさを感じさせるものです。炎天下の工事現場や、溶鉱炉などの高熱を発する工場などで役立つ作業着です。空調服は作業着内で送られる風で、汗で濡れた体を乾かす際に気化熱が発生し、冷却効果を向上させることができます。
気化熱の原理は水分が蒸発するときは、周りの熱を無くしてしまうことです。昔からよく夏場に家の前に水を撒く打ち水は、気化熱の原理を利用した先人の知恵です。空調服は打ち水と同じ効果で、早急に汗を乾かして身体を冷やすことができるのです。
作業服メーカーでは作業現場ごとに、更なる空調服の開発に取り組んでいるようです。
空調服のメリットは上記のような冷却機能です。体温が上がるのを抑えられ熱中症の予防になり、作業効率の向上や維持にもつながります。元々人間の体にある機能を上手く利用しているだけなので、工場内で設置される大規模の冷房設備に比べて断然コストを抑えることができます。
また炎天下の屋外での作業でも、着用できるメリットが空調服にはあります。空調服は汗を素早く乾かすことで、身体の汗の匂いを抑え衛生面にも効果があります。汗をかいたまま放置していると、雑菌が繁殖して匂い菌の原因になります。
速乾性のある空調服はそんな心配はなく、匂い菌の繁殖を抑えられ不快な匂いや汗疹などの皮膚のトラブルの予防もできます。
空調服を着用するときには、いくつか注意点があります。いくら空調服を着用していても、動きの激しい連続した作業を長時間していると、冷却機能が追いつくことができなくなり暑苦しさを感じてしまいます。また空調服は服の中で常に風が流れているので、作業着が膨張した状態になります。
気を付けないと露出している釘や鉄筋などに引っ掛けてしまい、空調服が破ける可能性があります。「空調服を着ていれば涼しいから大丈夫！」と空調服の性能を過信して、夏の暑い時期に余り水分を取らないと熱中症の原因になるので注意が必要です。
空調服は現場や作業によって服の素材や性能が違ってくるので、現場に合った空調服を選ぶことも大切です。
作業服を選ぶときには、機能性やデザインに着目して、それで自分に合ったサイズがあるのかを確かめます。空調服も作業する現場の環境によって、重要視するポイントが変わってきます。作業現場の環境に合った空調服の選び方ができるように、正確な目安をきちんと持つことが大事になってきます。
空調服を作るメーカーも様々な工夫をして、ビジネスチャンスを広げるために現場ごとの用途に合わせたものを販売しています。現場のニーズに合わせて生地の素材や機能を、日夜研究して機能性の高い空調服を生み出しています。
また現場で働く若い人達はお洒落な人も多く、作業服もこだわるようになってきました。ただ現場で働くための作業着だけでなく、よりスタイリッシュなデザインの空調服も多くなっています。今回はその中からおすすめの空調服を、現場の用途ごとに紹介していきます。
屋内の製造工場では着心地と働きやすさが重視されます。屋内工場での作業は生地が厚手の物だと、服の重みが体に負担をかけ働きづらくなることがあります。作業をするための空調服は、生地は薄めで丈夫で多少どこかに引っ掛かっても簡単に破けないものが理想的です。
鉄工所のような現場で、溶鉱炉や溶接などで火の粉や火花が飛んできた場合でも、焦げたりしない素材や生地が求められます。精密機械を扱う現場では、静電気防止の機能が付いたものが必要とされます。鉄工所や精密機械工場でおすすめなのは、アイトスの空調服です。
ベストタイプ、半そでタイプ、ブルゾンタイプと種類も豊富です。どれもシャープなデザインで生地の素材も丈夫なので、どこかに引っ掛けても破けてしまうリスクも少ないようです。襟の内側にある紐で風の調節することもできるので、余り冷え過ぎず、快適に作業に専念できます。
屋外で長時間作業をする建設現場や道路などの工事現場では、空調服の性能の高さを求められます。真夏の猛暑の気温の中で、熱中症などのリスクを減らすには、空調服の冷却機能の高さは重要だからです。また大量に汗もかくことも想定して、消臭や抗菌効果のある素材の生地で作られているのかも大切です。
外の現場でおすすめなのは自重堂の開発販売しているエアコンジャケットです。生地に使われているのは天然素材で、着やすさと涼しい爽快感を感じられます。消臭、抗菌効果があり、朝から晩まで気持ちよく着ることができます。
バッテリーも10V～18Vまであり、長時間の連続作業に対応するため、交換することも可能です。夏用の商品なで、夏場の現場作業には適しています。
電気工事の仕事は高所や狭い所での作業が多いので、長持ちする耐久性と動きを邪魔しない機能性が求められます。空調服としての涼しい機能があり、電柱工事などの高所で作業中に、自由に動ける作業服でなければいけません。
使われている生地の素材の耐久性や、機動性を重視した空調服選びが大切です。また高所での作業を考えポケットの収納も必要です。小さなドライバーなどの工具を入れられるポケットがあれば、高所での作業効率も上がります。
高所作業におすすめなのはバートル エアークラフトジャケットです。ファインデニールと言う高密度の素材を使っているので、外の水を弾いて空調服内部の蒸気は外に出す機能があります。襟にはフードが収納されていて、ヘルメットごと被ることができる大きさです。
フードをヘルメットごと被ることにより空調服内のファンからから送られる風が、襟元から漏れてしまうことを防止します。電気工事は屋内、屋外を出たり入ったりすることが多いので、電気工事関係の仕事に合った空調服でしょう。